2019年2月14日【人間って何ですか?⑥〜宇宙の数〜】
2019年 02月 14日
答えを求めないで生きることも必要なのだろう。
夢枕獏さんと八代嘉美さん(幹細胞生物学者)との対談
「人間って何ですか?」
「解なし。」
iPS細胞やES細胞は、なにもせずそのまま移植したらがんになる。
つまり、目的の細胞に変化しきれなかったES細胞やiPS細胞が体内に残っていたら、それはがん化してしまう。
現在、日本では人間のiPS細胞やES細胞をブタの受精卵に移植すること自体はすでに法律で認められている。
しかし、「14日間以内、試験管や培養皿上のみの培養」という制限がある。
これは、iPS細胞からは14日目くらいから、原子線条という神経ものとになる組織ができ始めると言われている。
神経細胞は認知の源であり、人間性の源であると考えられるので、それ以上の期間培養することは認められない。
我々の想定する形をしていない生命は、生命ではないのか?
例えば、ウイルスも単体では生き残れないが、大腸菌のようなものに帰省することで自分たちの複製システムを捨てた存在だ、と考える説もある。
私たちが全く認識していない形の生命というものもあるかもしれない。
人間とは何か、生命とは何かと考えた時、そのような問いを立てること自体が境界を作る行為なる。
根本的に物質と生命は区別できないのではないか。
つまり、解なし。
夢枕獏さんとビートたけしさん(芸人・映画監督・俳優)との対談
「人間って何ですか?」
「人間とは、想像し得るあらゆる宇宙にそれだけの数、自分が存在しているのかもしれない。その中で偶然今、この宇宙にいる自分にしか気づいていないのが人間ではないか。想像をした時点で、それは別の世界に必ず存在する。世界は無限にありながら、でも人間は基本的には、今ここにいる自分しか意識していないのだと思う。」
素敵な考え方だと思う。
「人間って何ですか?」 夢枕 獏 集英社新書
ES細胞やiPS細胞の行く末は⁉️
いい方向に進むばかりとも考えられない。
ヒトが現代の技術を使いこなすには、まだあまりにも精神的に幼いと思う。
精神的な面で、最新技術に追いつくのはいつになるかわからない。
ずっと考えていること。
「知的な」生物がヒトだというのは少々おかしいと思う。
どの生物よりもわがままで、幼くて…
おまけに、中途半端な思考力と想像力を身につけた生物。
自らが生み出した技術に精神が追いついていない。
そんな自分も人間であることを考えると、人間って何だ?
by takuya-s0520 | 2019-02-14 22:49 | 理科ノート